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2022.11.26

ニスコ進学スクール 平岡緑教室

平岡緑教室 数学ニスコラム-『ラングレーの問題』

こんにちは、ニスコ進学スクール平岡緑教室担当の成田です。

生徒からの質問で「おおっ!」という問題が出題されていたので、少し改題し、解説します。

併せて類題・応用問題も最後に添付したので挑戦したい方はどうぞ

(類題・応用問題は解けた人は先生にこっそり教えてください。)

さて、課題はこんな問題でした。

これを満たすxyの角の大きさを求めなさい。

一見、簡単に解けそうなのですが...

xの大きさは三角形の内角和を利用して解けば、すぐ求められます。

また、△ADCはAD=CDの二等辺三角形であることもわかります。

さて、yの大きさは...と考えていくとなかなか求められません。

そこで、上図のように頂点をA,B,C,Dとおき、

△DECが二等辺三角形となるような点Eをとります。

そうすると以上のような角度が得られますよね。

これがあとで重要になってきます。

次に、線分AEを引くと、AD=ED、∠ADE=60°から

△AEDが正三角形であることがわかるので、

∠AED=60°,∠EAC=40°も得られます。

ここまでわかればあと少し。

ここで、△BEDに注目。

なんと△BEDは底角25°の二等辺三角形となり、

BE=EDであることがわかります。

これにより、△EABはBE=AE、∠BEA=70°を

頂角とする二等辺三角形であることがわかります。

よって、△EABにおいて三角形の内角和は180°であるから

 2y+50°+70°=180°

これを解いて、y=30°と求めることができます。

※この他にも何パターンか解き方があるものと思われますが、

もし、もっとスマートな解法があれば教えてください。

このように補助線をとり、二等辺三角形や正三角形をつくりだして

角の大きさを算出していく問題は『ラングレーの問題』と呼ばれ、

中学受験や算数オリンピックなどにも出題されることもある有名問題です。

ただ、算数や数学において最も難しいとされているのは、

『無から有を生み出す発想』です。

今回の場合であれば、補助線が引けるかどうかが解法のカギになるので、難度は高かったと思います。

このように図に書かれていない、都合の良い線を見つけ出すには訓練が必要となります。

本当はこの問題は正多角形の対角線の問題に帰着させることができるのですが、詳しい話は授業が始まってからにしましょう。

なかなか面白い問題でしたね。

生徒の質問で興味深い問題などをこれから少しずつアップしていきたいと思います。

最後に類題と応用問題を添付しておきます。

どこに補助線が必要か考えながら解いてみてネ。

類題(易)

応用問題(難 ジュニア算数オリンピック改題)

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