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2022.06.14

ニスコパーソナル 琴似教室

"コミュ" 力・・・入試分析:国語②

前回に続き、国語の入試から学習の意味と今後の対応を考えていきたいと思います。

まず国語の学習の意味について、

国語はコミュニケーション能力を養う科目です。

文章も絵も詩も様々な表現には "主張" があります。

自分自身も相手にも発する言葉には "主張" があるのです。

そしてこの "主張" は 「事実」とそこに込められる「感情」で成り立ちます。

「事実」 + 「感情」 = 「主張」

この「事実」を【説明的文章】で、「感情」を【文学的文章】で学んでいます。

双方の要素を合わせることで筆者が訴えかけている "主張" を理解することが国語の本質です。

国語は文章を読んでどう感じたか・・・ではなく相手の言いたいことをひたすら理解するということを学ぶ科目です。

コミュニケーション能力が高い人物は "聞く力" を持っています。

それは "主張する力" ではなく "相手を受け入れる力" だからです。

饒舌にしゃべる人物の中には主張するばかりで相手の話を聞いていない場合があります。

本人としては「 聞いている 」と言うのですがそれは "音" として耳に入れているだけで相手の主張を受け入れていない(理解していない)ことがよくあります。

自分がしゃべるのを我慢して相手が言い終わるのを待っているのは "対話" とは言い難いでしょう。英語ならば "talk(対話)ではなくspeak(一方的)" です。

さて、話は戻りますが国語は "対話" が主軸となります。

今回の分析内容で学習指導要領「生きる力」の国語の節が報告されていました。

第1 目標

国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や想像力を養い言語感覚を豊かにし、国語に対する認識を深め国語を尊重する態度を育てる。

"伝え合う力を高める"という部分は"対話力"に相当すると思われます。

実際、「祖母と孫の電話での会話」が小問となって出題されました。

そして今回の入試の最大の特徴である"説明的文章の削除"です。

代わりに実用的文章が出題されました。

これは「 ある生徒から寄せられた要望と図書委員との話し合いの場面 」という設定で問題が作成されています。

"対話"そのものが大問となって出題されました。

分析担当者も「"話し合いの場面"を舞台とした出題」は今後も増えていくことを予想しておりました。ただ、来年度以降も説明的文章が削除され続けるとは予想できないので一方向に傾注して入試問題を見誤る危険は回避すべきという旨の報告もきちんとなされておりました。

同意です。

国語入試のテーマとして"対話"が強調された年度であったことは理解できるので次年度以降の対策テーマ、ひいては国語という科目を教授していく上で同様の傾向を持つ問題演習を積むことは当たりだと考えます。

次回は国語の"解法と考え方"について述べていきたいと思います。

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