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2024.01.05

ニスコ進学スクール 平岡中央教室

たくましさ ~困難に立ち向かうために必要なこと~

こんにちは。平岡中央教室担当の小中谷です。外を吹く風雪の声を聞きながら、このコラムを書いております。

 

冬期講習会も中盤を過ぎました。初日は緊張気味のニスコ初めて生も慣れてきましたね、うちとけてきた感じがします。驚きなのはすでにニスコを使いこなしている!自発的に自習室での学習、積極的な質問...。学習意欲も高く、今後の伸び(成長)が非常に楽しみです。

 

 人の成長には挫折や失敗はつきもの。困難にぶつかった時、人はどうすべきなのか?今日は、清朝(1644~1912)第9代咸豊(かんぽう)帝のお話をさせていただきます。

 

■清朝第9代皇帝咸豊(かんぽう)帝(在位18511860

咸豊帝(諱は奕詝(えきちょ))は9人兄弟の第4番目、上の3人はすでに幼くして亡くなっておりましたので実質の長男。大方の予想での次期皇帝は、スーパー利発な6番目恭親王奕訢(えききん)。彼は非常に優れた人物で兄弟の中でも頭一つ出た存在でした。強力な競争相手がいながら、奕詝が皇帝の座を射止めることができたのはなぜなのでしょうか?

 

地位が約束されても努力する者、地位が約束されると堕落する者、人はこのどちらかに分けられるのではないでしょうか。4代目康熙帝は皇后から生まれた次男を皇太子に定めたのですが、皇太子になったとたんに堕落。また、前の王朝、明(1368~1644)は暗君ぞろい。悲しいかな、地位が約束されてしまうと堕落するのもまた人間、なのですね。

そういったわけで、清朝の後継者選定は他の王朝にはないユニークなものでした。皇太子を定めるのではなく、後継者を「秘密」にする―。皇帝になりたければ、己自身を高めよ!武芸も学問も努力せよ!最も優れた資質をもった者を皇帝に指名する!これを「太子密建」といいます。

 

さて、咸豊帝が皇帝の地位を手にした経緯ですが...。実はこんなエピソードがあります。ある日、奕詝は父道光帝と弟奕訢と狩りに出かけます。弟の奕訢が獲物を数多く得たのに対し、奕詝は全くの成果なし。「今は動物たちが子どもを産み育てる季節です。動物たちを傷つけることなど私にはできません。」奕詝は父にそう告げます。慈愛の心をもったものこそ次期皇帝にふさわしい、そう考えた道光帝は奕詝を後継者に定めます。いやはや、なんと慈愛に満ちた、帝王の器にふさわしい言葉なのでしょう!

 

 この言葉、家庭教師の入れ知恵だったようなのです。教え子が皇帝になれるか、一皇子で生涯を終えるか...。まさに家庭教師にとっても人生の分かれ道です。教え子が皇帝になれるか否か、その後の待遇も雲泥の差。だから彼は、教え子である奕詝に「秘策」を授けたのです。父道光帝の生真面目で優しい性格をふまえ、腕力アピールするよりも優しさアピールした方がうまくいく、と。

 

 咸豊帝自身は善良で真面目、政務に励みます。太平の世であれば、無難に治世を送ったでしょう。しかし、即位翌年に太平天国の乱が勃発、さらにアヘン戦争以後強まる西欧列強の圧力。善良、真面目、さらに優しさがかえって仇になった格好です。もはや打つ手がなくなった咸豊帝は、全てを放棄し現実逃避するかのように京劇鑑賞にのめりこみます。最期は結核に罹患、それでも京劇鑑賞をやめなかった結果、命を縮めてしまいます。享年30歳。

  

 咸豊帝の肖像画を見ると、それまでの清朝皇帝がふくよかで威厳のある姿で描かれているのに対し、頬がこけ体の線も細い印象があります。難局に立ち向かうには、咸豊帝は繊細すぎたのでしょう。たくましさを感じないんですよね。

 

 困難に立ち向かうたくましさ、そして絶対の自信。これらは、数に裏打ちされた経験次第です。試験前、大丈夫かな...。そんな不安を払拭できるだけの数をこなしていますか?不安を打ち消すには「練習」しかありません。

 

3学期スタートと同時に学年末試験対策が始まります。

困難に向かうたくましさと、絶対の自信。勝負の3学期、ニスコ進学スクール平岡中央教室でともにがんばろう!

(参考図書)

張玉田・鄂世鏞『道光帝・咸豊帝』(東方書店、1995)

 

  • さいごに

三学期の通常授業は、小学部、中学部ともに1月16日火曜日から始まります。

◎冬期講習会関連はこちら

 →[ 冬期講習会テスト一覧表]

 →[ 冬期講習会概要]

◎通常関連はこちら

      

 →[ 中学部]

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その他、ご不明な点はニスコ本部フリーダイヤル

0120―44-3759までお問い合わせください。

 

スタッフ一同お待ちしております。

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