こんにちは!ニスコ進学スクールあいの里教室の川西です!
いきなりですが、道コン(北海道学力コンクール)の小学部および中学部の採点をしていて、とても気になったことがあるので、ここで共有させて頂きたいと思います。
それは、ふだんの国語の授業では、長文読解でもそれなりに講師と応答でき、問題演習にも取り組めているのに、道コンでは得点力が伸びていない、といったことです。それはどうしてでしょうか。
主な原因をお答えしましょう。
「道コン」に求められるレベルが「相対的」に、そして「絶対的に」上がっているからです。それは次のようなものです。
①読解に使われる本文内容・設問内容自体が、現中学生にとって相対的に難しくなっていること。
現中学生がふだん扱う文章の単位は、近年のSNSによるコミュニケーションの普及により、せいぜい10~40文字、それ以上は、極端に言えば彼らにとって「長文」とみなされます。
動画やスタンプ機能はコミュニケーションの利便性を向上させますが、文章力は必然的に低下するでしょう。中2の去年の問題には「五十字程度の一文で答えなさい。」「五十字程度で書きなさい。」「六十五字程度の一文で書きなさい。」など文字数の多い記述が3つも出題されました。
私が感じたことは、それらの大きな文字数の範囲で文を扱うことが、そもそも彼らにとって不慣れなのではないか、ということです。ついつい必要なことを書かず短く終えてしまったり、無理に文字数を稼ごうとして必要のないところまで書き抜いてしまうなどすると、減点の対象になります。
講習会で使うテキストなどでも、長い記述問題はそう多くありません。点数を上げるには、古典的ですが過去問を解き、そしてそれを添削してもらうことが重要でしょう。
②絶対的な量が増え、時間配分と集中力の持続が必要であること
中3においては入試を想定した50分にテスト時間が延長され、その中で推定7000以上の文字を読み、それを踏まえて正確に筆記しなくてはならなくなりました。出題傾向の変化にまだ馴染んでおらず、苦戦するのは仕方がないでしょう。これからの対策がカギを握ります。
③学習指導要領の改訂により、「情報の編集力」が問われていること